アンカーポイント(巨木区14~19号巨木間遊歩道は未開放) 歳月はナイフのように変化をもたらすと言いますが、「拉拉山風景特定区」内の巨木群に向かい、千年の時が作り上げた奇跡の風景を見上げると、時の流れの偉大さに驚嘆せずにはいられません!「拉拉山巨木区」は桃園復興区と新北烏来区の境にあります。標高は1500メートルから2130メートルに及び、24本の巨木が確認されています。それらの樹齢は500年から1495年と推定され、阿里山の巨木保護区と並び称されています。巨木群環状遊歩道を進めば、すべての巨木を一度に近距離で眺めることができます。区内の巨木は9号巨木がタイワンヒノキで、その他はタイワンベニヒノキです。
「拉拉山生態教育館」駐車場から徒歩約700メートルの砂利道には、樹齢1400年、高さ約41メートルの1号巨木があります。1号巨木は幹の周囲が9.8メートルもあり、大人5人が手を繋いでようやく囲めるほどです。壮大な姿は時が刻んだ痕跡を残しています。遊歩道に入ってすぐ、この原始林からの挨拶を受け取ったなら、続いての驚きに期待が高まります。さらに先を急ぐと、2号、3号巨木が見えてきます。急斜面からたくましく盛り上がる根は、野生的な力と美を見せてくれています。4号巨木の傍らには休憩スペースがあります。杉木橋のほとりでサラサラと流れる水音、鳥のさえずりに耳を澄まし、山歩きの疲れをしばし癒しましょう。休息後はここで右に曲がり、階段を上れば、通し番号の順番に巨木にご対面です。左へ行けば緩やかな坂道で22号巨木へ向かい、右へ、行き止まりまで行けばの5号巨木に到着。根の辺りには大きな自然洞が口を開いています。1495年を生きてきた老樹を前にすれば、人間の小ささを思い知らされ、畏敬の念を抱かざるを得ないでしょう。
天を突く木々は直射をさえぎり、林には柔らかな陽射しが降り注ぎます。亜熱帯の台湾でもそれほど暑くなく、山の空気がひんやり感じられるほどです。9号「母子」巨木へと前進しましょう。これは貴重なタイワンヒノキ。一代目の木﹙母樹﹚が死んでしまった後、二代目の木﹙子樹﹚が後を継いだように、この原始林で成長を続けており、推定樹齢は440年です。遊歩道はここから下り坂。「達観亭」近くの18号神木は2本の千年神木が連なったもので、幹の周囲は19.2メートル。「拉拉山自然保護区」で最大の巨木です。ここは林相が豊かなばかりか、60種余りにも上る鳥類、タイワンカモシカ、キョン、スウィンホーハナサキガエルなどの貴重な動物たちも暮らしています。山歩きの際に、これら動物たちを見かけることができれば、旅はまた格別に忘れがたいものになるでしょう。